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2018年08月08日

7月18日糖尿病教室を開催しました。

7月18日(水)、
糖尿病教室を開催しましたicon12

今回のテーマは・・・
知識を豊かに!」
講師は松浦院長でしたface01

7月18日糖尿病教室を開催しました。



今回は、糖尿病の合併症のうち、
「糖尿病性腎症」と「糖尿病性網膜症」について
お話ですface01


皆さんは、血液透析、という治療をご存知でしょうか?
腎臓の機能が落ちて、体の中の不要な物を尿から十分に
排出出来なくなった時に行う治療です。

7月18日糖尿病教室を開催しました。

平成27年度に新たにこの血液透析を始めた人は、
1.6万人いましたicon11

そのうち、約半数の人が糖尿病が原因で血液透析を始めています!
糖尿病性腎症を適切に治療しなかった結果、透析を導入するのです。
透析を行う方自身の負担として、週に3日、4~5時間、病院で
透析治療を受けなければなりません。また、尿が十分に出ないので、
飲食にも様々な制限があります。
国家の負担としても、1.6万人が透析治療を始めると
およそ800億円の医療費が生じます!

7月18日糖尿病教室を開催しました。


血液透析に至るまでに糖尿病性腎症を見つけて治療することが
患者さん本人にとっても(負担の大きい治療をしなくて済む)、
国家にとっても(医療費の削減)、重要になってきます。

では、糖尿病性腎症をいち早く見つけるためには
どうすればいいでしょうか?


病気を見つける、といえば多くの方が血液検査を
思い浮かべると思います。
ですが、血液検査の結果が悪くなるころには、既に
糖尿病性腎症がかなり進行している、というケースが
多いのです。

そのため、糖尿病性腎症をいち早く見つけるためには
尿検査が有効です。
尿検査の中の「尿中アルブミン」という検査項目が
有効であることが分かっています。

聞きなれない検査の名前が出てきたので、簡単に説明しますね。

「尿中アルブミン」とは、尿の中に、アルブミン、という
タンパク質が漏れ出ていないかを検査する項目です。

「アルブミン」というのは、人間の体にとって大事な
タンパク質なので、健康な人の場合は尿の中に
漏れ出ることはありません。ですが、糖尿病性腎症等が原因で
腎臓の働きが低下すると、尿の中に大事なタンパク質である
「アルブミン」が漏れ出てしまいます。
血液検査でも、腎臓の機能が低下していないかどうかを
調べる方法はあります。ですが、血液検査よりも早い段階で
腎臓の機能が低下していないかを調べることができるのが
「尿中アルブミン」という検査です。

「尿中アルブミン」という検査であれば、初期の糖尿病性腎症でも
見つけることができます。初期であれば、ある種類の血圧の薬を
内服することで糖尿病性腎症の進行を緩やかにすることもできます。
早いうちに見つけるのがポイントですよ!

糖尿病と言われた方は、少なくとも、1年に1回は、
「尿中アルブミン」という検査を受けて、糖尿病性腎症が
始まっていないかどうか、確認しましょう!



続いて、「糖尿病性網膜症」のお話です。

7月18日糖尿病教室を開催しました。

7月18日糖尿病教室を開催しました。


なかなか衝撃的な数字が並んでいますね。

ちなみに、失明の原因となる病気の第1位は
緑内障という病気ですよ。



年間3500人以上の方が糖尿病性網膜症で
視力を奪われてしまっています。

7月18日糖尿病教室を開催しました。


糖尿病性網膜症には、段階があり、
単純型→前増殖型→増殖型と進行していきます。


増殖型になると網膜がはがれてきて失明に至ってしまいます。
網膜症が顔を出す以前から、少なくとも5~10年は高血糖の状態が
続いていると考えられています。早めに適切な血糖コントロールが
行われていれば、糖尿病性網膜症の進行は防げるのです。

残念ながら、かなり長期間治療を放棄してしまい、症状が出てから
病院に来られる方が少なくありません。

糖尿病性網膜症による失明を防ぐためにも、糖尿病の治療のためにも、
適切な血糖コントロールが大切です。
糖尿病性網膜症には、レーザー治療という治療法が行われます。
はがれおちそうな網膜にレーザー照射を行い、網膜がはがれおちないように
焼いていく治療です。
治療によって焼かれてしまった網膜細胞は死滅するため、見える範囲は
狭くなってしまいますが、糖尿病性網膜症の進行を止めることができます。
糖尿病性網膜症となってしまった人は、眼科医の先生から離れてはいけませんよ!

7月18日糖尿病教室を開催しました。



糖尿病性網膜症を早期発見するための検査として、「眼底カメラ」という
検査があります。

眼の中の様子を観察する検査です。料金も高くないので、糖尿病の方は、
糖尿病性網膜症が顔を出していないか、年1回は眼底検査を受けましょう!

残念ながら糖尿病性網膜症が顔を出してしまった方は、眼科医の先生から
必要な間隔が指示されますので、眼科医の先生から離れてはいけませんよ!





次回は、8月22日(水)、午後1時15分より
糖尿病教室を行います。
テーマは・・・
さまざまな治療選択
講師は松浦院長です。


7月18日糖尿病教室を開催しました。
クリックすると拡大します。)

どなたでも気軽に参加できる
教室となっております。
事前の申し込みや予約なども
必要ありません。

参加者された方からの質問にも
スタッフが丁寧にお答えいたします。

お時間のある方は是非ご参加ください。






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Posted by 名瀬徳洲会病院 at 16:50│Comments(0)糖尿病教室
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